10月1日(土)14時より
アクトシティ音楽工房ホールにおいて
ムジカアルタモーダFriendlyアーティストである
金澤亜希子の
ピアノリサイタルが開催されました。
今回のプログラムは
大変興味深いものでした。
彼女は、学生の頃から
リストを深く敬愛し、
リストのピアノ協奏曲第1番を演奏し、
全国決勝大会で入選した経験があります。
また、
ハンガリー国立リスト音楽院への留学経験もあり
リストが生まれ育ち、音楽家としての生涯をすごした
国々でもリスト同様に演奏経験があります。
LISZT’s Variations というプログラムの中で、私は
「ラ・カンパネラ」と
「バッハのカンタータ『泣き、嘆き、悲しみ、おののき』の通奏低音と
ロ短調ミサの『十字架につけられ』による変奏曲が、最高にステキ
だと思いました。
今回のリサイタルのプログラム(受付で配布のもの)
は全て、彼女の手作りで、内容の解説が
彼女の言葉で書かれているのも、大変親しみやすく
味わいのあるものでした。
リストといえば、名前は有名ですが、
曲目や曲についてはかなり難しいものや、
あまりよく知らないものも多いので、
この手作りプログラムが
このリサイタルの
バイブルのように感じられました。
そして、何といってもすばらしかったのが
アンコール…プログラムの中には
もしかしたら、このあとにもう1曲新しい変奏曲を…と書かれていたので
どんな変奏曲を聴かせてくれるのかな?
と興味津々でした
何と、この変奏曲は
彼女が中学校時代、中学の創立10周年記念の式典の際
彼女自身が作曲した曲を披露し、
それを、のちにきちんと譜面として作成したものが
実家に残っていたため、今回再び披露してくれたということでした。
14歳にして、これだけの変奏曲を作曲した彼女は
実にリスト泣かせな少女だったのではないだろうか…
と思えるような心に残る曲でした
クラシックの法則ではありえない様な
コード進行が時折出てきて、リストの時代では
おそらく聴くことができなかったであろう変奏曲でした
偉大な作曲家(バッハやヘンデル)の残した曲をもとに変奏曲をつくったリスト
さらにそのリストの残した曲をもとに変奏曲をつくった
亜希子さん
音楽というのは、このようにして、のちの時代へと
受け継がれていくことも多いのでしょうね。
亜希子さん
今回も、みどり色の爽やかで、涼しげなドレスがとてもお似合いでしたよ